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月下の印
日時: 2005/07/28 15:00
名前: 千都香 椿

仮想18世紀。日本のあちこちで殺し合いがあっていた時代。
いかにも金を持っていそうな男を見ながら、屋根の上を音もなく駆ける女がいた。
名は弥勒 棗。
裏の世界では知らない者はいない、殺し屋だ。

「あいつか…」
男は護衛の者に囲まれ、安心しきっている。
人数は…ざっと5、6人だろう。
「少なすぎるんじゃないか?」
ハンと息を付き、刀に手を掛ける。
「いざ!」
誰に言うでもなくかけ声を発し、屋根上から男達のいる屋敷内へ。
そばにいた門番の首をはねると、周りの者たちは悲鳴をあげる。
メンテ
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月下の印2 ( No.1 )
日時: 2005/07/28 15:08
名前: 千都香 椿

「うあああ!!」
「きゃああっっ」
大声をあげるそいつらにお構いなしに、棗は刀を振り上げる。そして…。
ザクッという鈍い音とともに、血しぶきが頬を濡らす。
この感触が、たまらなく好きだ。
口元に付いた血をぺろりと舐めると、だっと駆け出す。
他の奴らはおまけ。
本当に殺りたいのは…あ・い・つ。
護衛の者たちを虫けらの様に斬り倒し、この屋敷の主の元へ。
「いやだ…いやだああああああああ!!!!」
がっと気持ちの悪い音を出し、老人は息絶えた。
メンテ
Re: 月下の印 ( No.2 )
日時: 2005/07/28 15:23
名前: 千都香 椿

月の光がまぶしい。
殺しが終わったあとの月光は、好きだ。
慰めてくれているようで。血を、洗い流してくれているようで。
「はあ…疲れたァ〜」
ごろんと横になると、棗は悲しそうに目を細めた。
人様の屋根で寝るのなんてごく普通。
殺し屋に家なんてあっちゃいけない。突きとめられて、焼かれてしまうから。
「ほんとは、帰りたいんだけどな……」

棗の家は、とても良い家柄だった。
徳川家の者とも親しく、かなり裕福な暮らしをしていた。
家の材木は総檜。庭には池があり、そこを錦鯉が気持ちよさそうに泳ぐ。
良い家なので、当然しつけも厳しかった。
『棗!何をしているの!何度言ったらわかるのかしら。…本ッ当、緋狩とは違うんだから。』
棗には、緋狩と言う名の兄がいた。
歳は2つ違い。棗に比べ、書道や剣道、空手と、なんでもできる兄だった。
だから、棗はこの兄が嫌いだった。いつもこいつと比べられるから。
だが、4年前に行方不明となってからは、両親の愛情はすべて棗に注がれた。
メンテ
Re: 月下の印 ( No.3 )
日時: 2005/07/28 15:51
名前: 千都香 椿

『棗、こうすれば良いのよ』
『凄いぞ、棗。さすがは俺の子だ』
今までの扱いはなんだったのだろう。父と母の態度は一転した。
棗は喜んでいた。こんなに褒められたのは初めてだったから。
学問だけじゃない。武術にも励んだ。
だが、あるとき。
母が病気になった。父の介抱も虚しく、翌月には死んでしまった。
父は狂った。狂い、周りの人間を殺していった。
そして棗は、泣きながら父を殺した。他の人を助けたかった。
だが。もうそこには肉の塊と、むせ返るような死臭しか無かった。
だから、殺し屋になったのだと思う。
父を殺したのを、いや、人を殺したのを“当たり前”にするために。

「なんでだろ。思い出す…」

じわりと滲んできた涙をぬぐって、棗は瓦を蹴った。
メンテ
月下の印 ( No.4 )
日時: 2005/07/29 14:54
名前: 千都香 椿

その時
かちりと音がした。
誰か居る。後ろ!?チャッと刀に手を掛け、抜こうとするが。
「………ッ」
背後に居る者に、首筋に刀を当てられて動こうにも動けない。
(さっきの屋敷の?まだ残ってたのか)
そこに居た奴らは、みんな殺したはずなのに。
「…誰だ」
「お前に名乗る義理はない」
声からして男だと思う。低くはあるがスッと通っている、綺麗な声。
「追っ手か?」
「追っ手?なんやそれ」
どうやらこの男は関係ないらしい。
「じゃあ、なにしてる。刀をどけろ」
男に背中を向けたまま、棗は命令する。
「…嬢ちゃん。ちょっと遊ばへん?」
「遊び…?」
いきなり何を言い出すのか、この男は。
「さっき、そこの屋敷のモン殺しとったやろ?それ見とったん。えらい強いな思て」
じゃあ、尾行されていたのか。気付かないなんて、殺し屋失格だ。
「嬢ちゃん、俺が誰か気になっとんやろ?せやから、勝った方が相手の顔みてよし。負けた方は名前も名乗らなアカン」
返事もしていないのに、この男は楽しそうに話す。
「…ちょっと待て。顔を見ずにどうやって勝負する」
「この布、目に巻くんや。目隠しして屋根上で戦う。もちろん落ちるかもしれへんがな」
多分サラシの切れ端だろう。スッと白い包帯を差し出される。
「誰がこんな馬鹿馬鹿しいこと…」
「恐いんか?」
ぴくりと肩が震える。
この男に気付かなかったこと。殺しが終わったあと。
一番イライラしているのに、挑発してこられると。
「やってやる」
眼光を一層鋭くし、棗は答えた。
メンテ
私です、妃薙瀬です!!! ( No.5 )
日時: 2005/07/29 15:06
名前: 妃薙瀬ユウ

椿さん…ですか!?
書いてくださったのですか!!!
うわぁ〜!!!
おもしろいです!私の“ツボ”にはまりました!
続きが楽しみです!!!
 あっ!お話の途中、コメントを書いてしまって申し訳ありません!!!でも、楽しいです!!!
  
  では、また!!!
メンテ
月下の印 ( No.6 )
日時: 2005/07/29 21:36
名前: 千都香 椿

「これで良いのか?」
「ええで。ってか、俺もサラシ巻いとるから、どないなっとるか分からへん」
「行くぞ!!」
刀を抜き、どこにいるか分からない相手に向かって走り出す。
地面は瓦だ。ごつごつしていて滑り易くもある。気を付けないと、落ちてしまう。
「…っクソッッ!!」
何度刀を振り下ろしても、男にはあたらない。棗の苛つきはどんどん増していくばかりだ。
「そないにビュンビュン振り回わしても、当たらんで?」
「うるさい!!」
本当にうるさい男だ。でも、棗は知らずに笑っていた。こんなに楽しいと思ったのは、久しぶりだろう…。
「めーっけ」
金属のひやりとした感触が喉に当たる。くっと小さく呻き、棗は座り込んだ。
「どうして分かった?」
「さァ?秘密や」
そして男もどさっと隣に座った。
「名前、聞かしてもらおか」
「…弥勒 棗」
「棗、か。ええ名やな」
誰にでも言えそうな台詞を言われても、嬉しくともなんともない。棗はそれ以上喋らなかった。
「じゃ、賞品。見しても−らお」
するりと自分のサラシを解いた。棗は巻いたままだが。
「目ェ、瞑っといて」
なんでかは分からない。言われるがままに、サラシの下、目をゆっくりと瞑った。
男の手が頭の後ろに回る。太い指が、頬にあたる。
(くすぐったい…)
サラシがゆっくりと解かれ、瞼から月光が透けて見えた。
「綺麗や」
男はほうっとため息をつき、そう呟いた。
「目、開けてもいい…?」
「駄目。勝ったのは俺やで?」
「ケチ」
「ケチで結構」
そして首筋にチクリと痛みが走った。
「痛ッ…!?」
思わず目を開けてしまった。男が自分の首に顔を埋めていた。
そしてゆっくりと、立ち上がった。
「印」
「しるし…?」
「そ。また、ここで会おうな。そんとき、すぐに分かるやろ?」
月の光でよくは見えない。ただ、綺麗な瞳がこちらをじっと見ていた。
「いつ…?」
「さあな」
じゃあ、と一言残し、男は去っていった。
暫く棗は余韻に浸っていた。あんなことをされたのは、初めてだったから。
「また会えるよね」
首に付いた赤い跡を、そっと指でなぞった。
メンテ
月下の印 ( No.7 )
日時: 2005/07/30 14:42
名前: 千都香 椿

翌日。
「おばちゃ〜ん、お団子3本ちょーだいっ」
お茶屋の長椅子に腰掛け、そう言いながら棗は財布の中を覗いた。
(ったく、なんで私が買い物なんか…)
棗は時々、仲介屋の虎之助の所へ泊まる。詳しい年齢は知らないが、ぱっとみ30代後半だろう。
いつもはおちゃらけているが、仕事のときは別人の様にヒヤリとしている。
『棗ちゃーん、泊めてやったから、お遣い行って来てや?』
断れば仕事探しという手間もかかるようになるだろうし、仕方なく町へと出てきた。
「はい、お待ちどう」
「ありがと」
はむ、と団子を一個食べる。おいしい…、とうっとりとなった棗を見て、店主のおばさんはクスクスと笑う。
「なに、おいしい?」
「うん、ここのお団子が一番!他のところのなんて、食べれなくなるよ」
「嬉しいこと言ってくれるやん、百合ちゃんは」
百合、とは棗が使っているもうひとつの名だ。
“弥勒 棗”の正体がばれないよう、仕事以外ではこう名乗っている。
「あら、首はどないしたの?」
「え?」
そう言えば、昨日あの男につけられた−−−!
棗はうつむき、真っ赤になった。
「百合ちゃんは、こういうの疎そうやったのになぁ」
店主のおじさんまで、からかいに出て来た。
「男の人には、あんまり興味ないもん」
頬を赤く染めたまま、棗は残りの団子を口に運んだ。
「そんなコト言わんでや〜。おじちゃん悲しくなるで?」
「えへへ。おじさんは別だよ」
「お、上手いこと言うなあ。お団子一本っ。特別や」
棗はとびっきりの笑顔を見せて、「ありがとうっ」と言った。

メンテ
月下の印 ( No.8 )
日時: 2005/08/01 20:43
名前: 千都香 椿

その後もおじさんやおばさんと他愛もない会話をしていた。その時、ドサッと隣に男が座った。
椅子が揺れたので、ちょっとムカッとし、棗はしばらく横目で見ていた。
「いらっしゃい」
「…饅頭1個。あと、茶」
男はそれだけ言うと、頬杖をついた。
年齢は17くらいだろうか。
前髪は短く、後ろの方は長い。と言っても肩に付くくらい。唇は薄く桃色で、整った顔立ちである。
「何や?」
相手に気付かれてしまうくらい、じっと見ていたのだろうか。すみません、と一言いって、残りの団子をパクリと食べた。
「お待ちどう」
饅頭を持ってきたおじさんにペコリと頭を下げ、じっと座っている。
(何してるんだろ。食べないのかな…?)
余計なことだとは分かっているが、好奇心旺盛な年頃。やっぱり凝視することはやめられない。
「欲しいんか?」
「え!?」
見とったやろ、と促され、首を横に振る。
なんで見ていたのだろう。こっちを向いている男を真正面から見たとき、ハッとした。
「あの、どこかで…!!」
どこかで会ったことがある。そう思ったのだ。綺麗な瞳、この声…!
「昨日…っ」
「さあ。なんの事やろ?」
意地悪そうにそう言うと、ほれ、やるよ、と饅頭を棗の手に取らせ、立ち上がった。
「名前、教えてくださ…」
「猛」
たける…。口の中でそう呟くと、棗は礼を言った。
でも、男は遠くに行ってしまっていた。
メンテ
月下の印 ( No.9 )
日時: 2005/08/02 18:22
名前: 千都香 椿

その夜、棗は猛と会ったあの屋根に来ていた。
(来るかなあ……)
ビュウと吹く風は冷たく、風邪を引いてしまいそうだ。月の明かりが優しく照らしてくれる。それを頼りに辺りを見回すが。
「居ない…」
猛の姿は見あたらない。
『また、ここで会おうな』
そう言ったのは、自分のくせに。もう来ないと分かって、棗はうつむきながら虎之助のところへと戻った。
それでも、なぜか気になってしまう。会いたい、会いたい…。その一心で毎夜屋根に登った。
寒くて、凍えそうだった。瓦の冷たさが身に凍みて、泣きたくなりそうだった。
でも、泣きたくなる理由はそれだけでは無いのかも知れない。今まで感じたこともない甘い感じ。締め付けるような胸の痛み。
「何で、何で来ないの……?」
ポタポタと手に涙が落ちる。最初は小さい嗚咽だったが、それは時が経つにつれ大きくなっていった。
「なに泣いとんの?」
その時だった。綺麗な、澄んだ声が後ろから聞こえた。
「た、ける…?」
「いきなり呼び捨てかい?」
真っ赤になって下を向き、顔を見せないようにした。
「何で来なかったの?5日も…ずっと待ってた。何で?」
「そりゃ、美人の不安げな顔 見とるのが楽しいから、やなぁ…」
それじゃあ、毎夜棗の姿は見ていたのだろうか。
「ばっか…」
会えた喜びを素直に表現できない。可愛くない、とボソッと呟き棗は立ち上がる。
「慰謝料、払って貰う!」
「は?」
「私待ってた。でも来なかった」
「…??いくら?」
棗はゆっくりと猛に近づいた。

メンテ
月下の印 ( No.10 )
日時: 2005/08/07 16:17
名前: 千都香 椿

猛に顔を近づける。
「なんや…それか」
猛は目を瞑り、うっすらと口を開ける。
「舌、ちゃんと入れて」
そう言うと棗は、思いっきり頭突きを喰らわせた。
「…ってェェ………!!何すんねん!」
舌噛んだ、としかめっ面をする猛に、棗は満足気に笑う。
「私の頭突き、痛いでしょう」
私も痛い、と呟く。
猛は笑いながら、
「なんや、ちゅーしてくれんのかと思ってた」
「ばーか」
本当はそうしたかった。だけど、恥ずかしくて。
「してくれへんのなら、俺からするまでや」
ゆっくりと、猛の顔が近くに来る。
目を瞑ると、すぐに唇に暖かい、柔らかい感触が。
「ん…」
初めてのそれは、甘いというよりも苦しくて、でも離れたくなくて。
抱き締めると、猛も返してくれて。
刀の瓦に当たる音で、ふと我に返る。
「離せ…っ!」
真っ赤になった顔を見られたくなくて、猛を押し返す。自分からあんな事をやったのが、妙に恥ずかしく思えてくる。
「っ…」
急に、猛が苦しそうな顔をした。
「…?猛………?」
棗が押したそこは、じんわりと赤い血が滲んでいた。
「猛、…ッ怪我してる…!!」
「大したこと、あらへ…ッ」
「来て!」
虎之助のところで治療してもらおう、そう思ったのだ。
メンテ
Re: 月下の印 ( No.11 )
日時: 2005/08/07 19:22
名前: 兎菊

グロイッすね…。
メンテ
Re: 月下の印 ( No.12 )
日時: 2005/08/07 20:02
名前: 千都香 椿

感想は嬉しいですが、ちょっと…。
今度からコメントは控えてください。
すみません。
メンテ
月下の印 ( No.13 )
日時: 2005/08/09 15:45
名前: 千都香 椿

「虎之助!居る!?」
今までだしたことも無いくらいの大声で、棗は叫ぶ。足音が荒いのが、自分でも分かった。
「ドタドタうるせェなぁ、棗…」
いま何刻だと思ってる、と呟く。
「虎之助……」
今にも泣きそうな顔で、弱々しく名前を呼ぶ棗。
隣には見たこともない男が、荒い息を吐いている。
「誰だ、そいつ」
しんとした廊下に響く声は、気のせいか少しばかり冷たかった。
「猛…。猛って言うの」
「そいつが?」
どうした、と煙管を口に持っていき、冷たく問いかける。
「怪我、してる」
いつもと違う雰囲気の虎之助に驚きながらも、棗は震える手をギュッと握りしめながら答えた。
「手当てさせて!お願い!!」
必死に訴える棗は、自分の知っている棗じゃないような気がした。
それが妙に勘に障って。
「だからって、なんでうちに連れてきた」
「え…?」
呆然とする棗を見て、ハァ…と煙とともに息を付き、じっと猛を見据える。
「その男が、忍びだったら?」
確かに猛は忍びだ。前にそう言っていた。
「ここ、焼かれるぞ」
その言葉に、棗はハッとした。
でも、猛は…。
「猛は、そんなことしない!!」
「なんで分かる」
「信じてるから!」
もういい、と棗は踵を返す。
「猛、うち行くから。大丈夫?」
そして後ろを振り向くと虎之助に、今までありがとう、と言った。
「…勝手にせい」
ギシ、と板のきしむ音が、一定の間隔で響いていた。ガラッと戸が開く音が聞こえたあと、虎之助は独り残った。
「好きだったのになぁ」
煙管からは、まだ煙が出ていた。
メンテ
月下の印 ( No.14 )
日時: 2005/08/17 15:03
名前: 千都香 椿  <mitchya_a@hotmail.co.jp>

「猛、大丈夫…?」
もう大分歩いた。もう少しで、誰も居ない自分の家が見えてくるハズだ。
「ああ、心配あらへん」
そうは言っても、苦しそうにしかめた顔は、棗を心配させる。
「…御免な。本当に、」
「良いよ」
まだ何か言いたげな猛の言葉を遮り、棗は明るく笑った。
(虎之助とは、もう…)
会えない、とぽつりと呟く。
家を出た自分を拾い、寝床を貸してくれたり食べさせてくれた。
仕事の仲介までしてくれて、本当に世話になったと思う。
こんな形で別れなければいけないことが、ずるずると引きずられている。
でも、猛の前ではそんな事を表情に出してはいけない。
「見えてきた。あれ、私のうち」
って言っても、大分帰ってきて無いんだけどね、と苦笑する。
「立派なお屋敷やな」
「まあね」
大量の血が出たからだろう。貧血状態の猛は、そう言いながらも下を向いていた。
「ただいま」
返事があるわけない、と分かってはいるが、今まで虎之助のところにいた名残がある。
『おう、おかえり』
怪我はなかったか、といつも付け加えて、虎之助は笑顔で迎えてくれたのだ。
…どんなに、夜遅くても。寝ずに棗の帰りを待ってくれていた。
「ちょっと待ってて」
自分の部屋に猛を置いて、薬や包帯が入った箱を取りに向かう。
久しぶりに…3年ぶりに帰宅したので、探すのに時間がかかった。
(猛、大丈夫かな)
ドタドタと走りながらも、自分の家の庭を眺める。
綺麗だった池も、鯉は死に水苔が浮いて汚くなっている。草も所狭しと生え、ズキンと胸が痛んだ。
(もし、誰か居たら)
そんなわけない。父が全員殺したのだから。そしてその父は、自分が殺したのだから。
「猛」
部屋のふすまを開けると、猛はすーすーと寝息を立てていた。
メンテ

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