第二章:地獄の試験(前編)

溝口:(やっぱ楽勝じゃん。このままトップを…)
???:「そんな簡単にはいかないぜ。」
溝口:「誰だ!?」
???:「バーカ、お前にしゃべってる余裕など無いと思うが。」
溝口:(怒)(なんだこいつ、急においついてきやがった。)

この2人は競いあい、ペースをあげあってダントツのトップを競っている。

溝口:(まだ3周しかはしってないのに、ばかみたいに汗が出やがる。)
???:(そろそろペースを落とさなきゃあとでくるかもしれん。だがこいつが落とす前には俺もおとさないぜ。)

っと6周までは2人とも同じペースをダントツトップではしった。だが急に???が後ろをふり向き、ペースをがくっと落とした。

溝口:「へへ、もう終わりかよ。」(ち、かなり疲れたぜ、ペースを乱しすぎた。ま、関係ないけどな、どうせこれで1位だ。)
溝口:「!!!」
水野:「溝口竜哉くんと橘俊祐くんだっけ、長距離走はペース配分しないとまけちゃうよ。」
溝口:(あいつの名前は橘俊祐だったのか。あいつなんで俺の名前までしってんだ?だがもう水野ってやつを追う元気なんかねえや、ここはくやしいが一位をあきらめて橘の野郎に勝って2位になるか。)
溝口:(っておい!!!もうあいつかなり後ろにいるじゃねえかよ。…ま、いいか)

このままレースはつづき、結局ダントツの1位は水野になり、溝口は3位との差はほとんどなかったが、全力をだしぎりぎりで2位をキープした。

佐伯:「やった〜、僕も67位でなんとか最初のテストは大丈夫だったよ。…溝口君大丈夫!?
溝口:「あ、ああ、かなりつかれたけどな。」
橘:「ふん、ばかめ、無駄に体力つかいやがって、入団テストはまだこれからなんだぞ。」
橘:「くたばって声もでないか。」
佐伯:「橘君!!!」
溝口:「なんだと!…」

と、その時すごい叫び声がした。
近郷監督:「さ、そこまでだ!!!残りのやつらは全員失格だ!」

ムードはいっきに静まりこみ、まだ走っていたものはみな止まり。残念そうにその場を立ち去っていった。

溝口:「これで100人に絞られたわけだ…」
佐伯:「そうですよ、これからが本当の入団テストですよ。」
橘:「ふん、まっ、せいぜいがんばるんだな。」

橘がその場を去る

水野:「じゃあ僕はこれで2,3年軍の練習に合流します。」(溝口に橘か...)
近郷監督:「うむ、よろしい。」

近郷監督:「では次のテストを説明する。次の3テストで今のように急に帰れなんて事は無い。この3テストの総合成績が上位36位以内に入ったものだけが最終テストに進める権利がある。」
溝口:(3テストか、この体力で上位36位の実力をだしきれるのか?)
近郷監督:「では3テストのうち最初のテストを説名する。非常にシンプルな、バッティングだ。バッティングマシーンの球を10球中何球ヒットを打てるかのテストだ。このテストの記録保持者は佐藤だ。」
佐藤:「よろしく。」
溝口:(さっきのちっちゃいやつだ、あんなやつが記録保持者?)

何十人かのテストがおわり、いよいよ溝口の出番。佐藤の記録は4本のヒット。
キュウイイイイイイン!!!バシ!!!
溝口:「ちっ、また空振りだ。」(普段ならこんな球、楽勝に打てるのに足が…)
溝口の記録は結局、0本におわり、いきなりすぎるピンチを迎える。

はたして疲れ果てた溝口は残り2テストで上位36位にくいこめるのか?そしてその残りの競技とは?

第二章:地獄の試験(前編)「終了」