第11章:マッハ1号

一イニング目を左京から楽に押さえ込まれた神等学園、いやさきほどの次元を超えた球に圧倒されたチーム・・・

アナウンス女:「四番ライト、桐原進介君。」

黙ってバッターボックスに入る、神等学園のキャプテン、一番の実力者・・・

神等学園野球部:「キャプテンが集中モードに入った!」
近郷監督:「一文字コーチ、あいつなら左京のボールを打てるだろうか?」
一文字コーチ:「いえ、わかりません。ただ彼が打てなきゃこの勝負我々には勝ち目ありませんね。」

溝口:「桐原キャプテンってそんなすごいのか?なんか優しいだけって感じだけど・・・」
佐伯:「ホームラン数、打点数。どちらとも去年の神等学園内の成績で圧倒的ダントツに一位です。それにこのような大事なバッティングにはめっぽう強いですね。」
溝口:(こんな冷静に事実を述べられると返す言葉がない・・・)

プリンスが大将に投げた初球、
グオオオ!!!
グイ!
カキーーーーン!!!

見事に真芯で捕らえた球・・・

ファーーール!!!

左京:「これは驚いた今さっきまでと同じ140kmのスピードなら振り遅れず、スタンドに入ってたね。」
桐原:「セームスピード投法。緩急をつけず、直球、微妙に曲がるキレのある変化球の同じスピードで投げて打者の混乱、うちぞんじを狙う戦術。だが僕にはその投法は通じない。143kmであろうが145kmであろうがスピードが決まっていたらそれほどうちやすい球はない。精神的に勝てば問題ないさ。」

左京:「へぇ〜、自信に溢れているね。じゃあ君には他の人には投げないボールを投げてやるよ。ど真ん中で曲がらない球を投げるよ?」

桐原:(ど真ん中で曲がらない球?こいつ俺と心理戦をしているのか?)

そして左京が振りかぶる、魔球は発射された・・・

グオオオオーーー!!!!

桐原:(本当にきた!この球ならホームランに!)

シイイィ!!!
バッ!
ブン!!
バシ!!!
ストラィ〜〜〜〜〜ク!!!

桐原:「何!?」(今の球140kmからスタートしてバットに当たる直前ものすごい加速をした!!!)

近郷監督:「あれはお前が左京に伝授したゼロ1だな。バットの手元で10km加速している・・・。」

一文字コーチ:「確かににてますが、変わっていますね。(黒岩コーチの影響か?)

黒岩コーチ:(ふ、こんなチームに対してマッハを使う必要はないだろうに・・・)

やはりこの回も桐原にマッハ1号、他の打者(漣、七瀬はセームスピード投法で押さえられる。)左京のセームスピード投法、一文字コーチにより開発されたゼロ1の改良版マッハに封じ込まれた、神等に勝ち目はあるのか?次章この試合が幕を閉じる・・・


第11章:マッハ1号「終了」